私は、寒くなると、あるご相談者の方を思い出します。
その方とは、3度ほどお会いしました。
今現在、70代後半になられていると思います。
なぜ、寒くなると思い出すかといいますと… 最後にお会いした寒い寒い日に、
カウンセリングが終わった後で、バナナパフェをご馳走になったからです。
寒かった…です。(笑)
そして、昨日もこの寒さの中、チョコレートパフェを食べるお誘いがあって(笑)
その方の事を思い出していました。
…
その方は、ご主人や、娘さん、、、と言いましても、
私より年上の娘さんがお二人いらっしゃり、お孫さんにも恵まれている方でした。
けれど、どの方ともうまくいかず… 悩んでいらしゃいました。
その方は、たくさんご病気をされてきて、私のカウンセリングを受ける少し前までも、
歩くにも大変な生活を半年ほど送られてきたとのことで、
その間にご主人が、浮気をして、心も体もとても傷ついていらっしゃいました。
娘さん達に、助けを求めていらしたようでしたが、
最初は、お二人ともお母様のお話を聞いてくれていたらしいのですが、
次第に、母と娘の、長年、お互いに抱いてきた感情のぶつかりあいが始まってしまい、
避けられるようになり、最後には、無視されるようになってしまったらしいのです。
…
そして、カウンセリングの時に、
「なんで、私がこんな目に会わなきゃいけないのか…わからないんですよね。
許せないんです… 私… 」
そうおっしゃったのです。
…
私の目には、勇気を振り絞って、やっと、その言葉を解き放つことができた。
そんなふうに映りました。
…
私は、その方に、
「許せなくても、いいんじゃないでしょうか。」
と、お伝えしました。
…
なぜなら、その方が、相手を許せない自分自身を
許せなくなっていたことを
感じたからでした。
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その方の胸にある…
ご主人に、娘さんやお孫さん達に、ずっと尽くしてきたのに、裏切られたような思い…
悲しい、辛い、許せない…
そんな、素直な自分の感情を “イケナイ事“ として、
そんな思いを抱いている自分に、罪悪感を抱えてしまっていたのです。
…
自分が感じた素直な感情を悪いものとして、
辛い思いをさせた相手を許せないでいるのに、
許せない自分は、心の狭い人間、寛容ではない人間、と思い込んで、
自分を受け入れいれらないでいるのでした。
そのうえ、その感情をもった自分を責めてしまっているのです。
…
カウンセリングをしていて、この潜在意識にある罪悪感が、
思いと現実が、
この方のように、はっきりと、長年の人生において顕著に現れてくる場合もあれば、
20代、30代、40代で、うっすらと、現れている場合もあります。
…
自分の素直に感じた思いを悪いものとせず、
自然なこと…自然な感情として、受け入れること。
この方のカウンセリングで、その事の大切さを痛切に感じました。
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人は、自分を認め、受け入れること…
許すことでしか…
自分から、解放されない。
そう私は感じるのです。
…
私自身も、ずっと、その事が、受け入れられずにいたなぁ…
それから、毎日、毎日、受け入れる練習が始まりました。
…
あの時、その方にお付き合いして、冷たいバナナパフェを注文してしまった私。
自分の感情に素直に、あったか〜〜〜いココアを
ご馳走になれば、よかったなぁ…(笑)
…
その方との出会いに、心から感謝しています。
そして、その方が、今、お幸せでいらっしゃることを
私は、心から… 祈っています。